
6月11日
でもトーストには、今も目がない。
遠くにいてもトースターからパンを取り出すと、 どこからともなく走ってやってくる。
そしてダンナの片膝の上に座り、机の上には乗ると叱られるので、 前足だけを乗せて思いきり上半身を乗り出し、 早く早くとダンナをせかし、ハグハグとまだ熱いトーストを食べまくる。
それにシュークリーム、ワッフル、ショートケーキにクレープ、 とにかく 小麦粉やバター、卵、生クリームでできているものは全部大好き。
ダンナが言うには 太郎がうちで初めて口にした食べ物はシュークリームだという。
拾って帰った時、 とにかくおなかをすかせているだろうと牛乳を口に含ませても、 ぺろりともしなかった。
でも、ダンナが多分食べないだろうと口元に持っていったシュークリームは 手探りで探しながら食らいついてきたらしい。
「これ、おいしい!」と、 太郎の頭のどこかに、その時インプットされたのだろう。
その日以来、お魚の匂いには別に反応しないが、コレ系のものには いつもアンテナが張りめぐらしてあって、ピピンと反応する。
その、最初に口にしたものが別のものだったら、 それが太郎の好物になっていたのだろうか。
それともダンナが言うようにこの子は、外国人なのだろうか (大体、その発想がじじいっぽいけど)。
諸説がうずまく中で、太郎の体重は1350グラム。
その何分の一かは、 バタートーストやシュークリームのたまものかもしれない。